「あの人に仕事を任せたい」そう言ってもらえる職人をめざせ/能登建設株式会社

珠洲おしごとファイル
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「珠洲は最高にいいところ。こんないいところ、どこにもないから大事にしていこうよ」
お話の中でこう熱く語ってくれたのは「能登建設株式会社」の代表取締役社長である矢野 好二さん。矢野さんは、大好きなこの地に根ざした会社として、地質調査から土木工事まで様々な建設業を経営されています。

能登建設株式会社代表取締役社長の矢野 好二さん

能登建設株式会社は主にどのような仕事をしているのですか?
 当社は地質調査、ボーリング工事、法面工事、土木工事、管工事を行っており、いわゆる「とび・土工」と言われる分野では石川県内でもトップクラスの評価を頂いています。しっかりとした仕事をする職人がいるということで、大手のゼネコンからも仕事を依頼されています。
中でも一番の得意分野は地質調査です。地質調査はすべての建設プロジェクトの基底であるだけでなく、災害の予知や予防、災害時の応急復旧にも重要な役割を果たしています。例えばがけ崩れが起きたら、どこの地層から発生し、どんな対策をすればよいかを調べるため、迅速に現場に向かい的確な判断が必要とされます。

地下深く穴を掘る地質調査の現場

この会社をやってみようと思った理由を教えてください。
当社は設立して56年目になります。私はもともと生家で能登瓦の製造・販売の仕事をしており、建設業は全くの素人でした。ご縁があった周囲の勧めもあり、また先代の社長からやってみないかと誘われて入社をし、平成6年11月に代表取締役に就任しました。
会社に入った当時は、技術的なことや業界のしくみ等、全く知らない分野だったので、手探りの状態でしたが、まずは、会社の営業や経理など、自分の強みや得意分野を生かせるようなことに力を注ぎました。
そのうち、若い人がどんどん入社してきて、ベテラン技術者と一緒に人材育成に取り組んだり、工事部門を新設したり、事業の拡張を図ってきました。
当時の若者が専務や取締役や技術部長などの要職に就き、現在に至っています。

和の趣と風格がある会社の外観

どんな人材を求めていますか?
 仕事に対して「向いている」「向いていない」は、働いている本人が決めることなので、私は「この仕事ってすばらしいな」「やってみたいな」と思ってもらえるようにしています。働く人自身が、いかにこの仕事を好きになっていくかが大事なので、どんな人であろうとこの会社は求めています。
ここ珠洲は、食べ物はおいしいし、空気や環境も抜群にいい。都会に行こうと思えば、のと里山空港から飛行機に乗って1時間ほどで東京まで行ってしまいます。隣近所同士の安心できる人づきあいも含め、こんないいところなんてどこを探しても見つからないと思っています。珠洲にいて家がないとか、食べるものに事欠くということはなく、かかる費用も都会ほどではありません。
物心ともに豊かに珠洲で暮らして、働きがいをもって仕事をし、人材から人財になって頂ければ、最高だと思っています。

この会社で働くために必要な資格取得に対してどんな支援をされていますか?
建設業では、機械を動かす作業は全部資格が必要です。重機に乗るのにも土を掘るための道具を扱うのにも資格が必要なんです。国家資格のほかに、様々な特殊技能の資格や技能講習等がありますが、取れる資格は、全面的に会社がバックアップして、全部取ってもらうようにしています。
また、資格には比較的経験値が必要になる試験が多いので、この仕事に入ったら長く続けてもらうことが大切です。当社では、資格取得のために全身全霊を込めて社員を育てていくように心がけています。もちろんそのための勉強会なども開いていますよ。安心してください(笑)
地元の高校を卒業後に入社した社員が、現在入社5年目20代前半で、会社では、大事なホープです。

様々な建設機械を扱うために、会社で経験を積みながら資格をとる

ボランティアをしているそうですが、どんな活動をしているのですか?
年3回のボランティアを行っています。30年経ちました。春は、本社がある市内三崎町の在所の共有地などの草刈りをしています。珠洲は若い人よりもお年寄りの方が多く、自分で草を刈ることができない人もいるので、そのお手伝いみたいなものですが、毎回大変喜ばれています。夏には本社事務所の上戸町から本社の三崎町宇治までの沿道の缶拾いと、三崎長浜で清掃を行っています。砂浜では、打ち上げられた流木や海藻などを重機で穴に埋め、プラスチック類などは指定場所に廃棄処分をして、きれいな環境づくりをしています。見違えるような砂浜に蘇ります。秋には地元のNPOと協働で、もともとマツタケが生えていた里山林の再生を行う活動をしています。

また、トキが数年、三崎町の粟津の水田に舞い降りていました。能登建設のキャッチフレーズである「トキが舞う能登半島を目指して」ということで、トキの餌になるドジョウが通れる魚道を田んぼの周りに作ったりもしています。
建設業は、県や市から公共工事を請けおっていますが、地域に根ざして地域の人と協力し合わないといけないと思います。

きれいな砂浜にするための清掃活動

NPOと協働で取り組んでいる里山林の再生

最後に、この仕事を選んでよかったと感じることはありますか?
ほとんどの経験をよかったなと思うようにしています。自分でだめだなと思ってしまうと、本当にだめになってしまうからです。
社長である自分にとっては、十代や二十代前半で会社に入社してきた若者たちが、一人前に仕事ができるようになり、結婚して子どもができて、地域社会に貢献しながら、りっぱな父親になっていく姿を見ると、社長として醍醐味を感じますね。今や北陸三県のいろんな工事で仕事を頼まれるような技術者となっています。能登建設株式会社は体育会系の人が多いので、育てがいのある社員たちばかりですよ。

(以上、インタビュー)


多くの社員が珠洲だけでなく、いろんな地域で活躍している能登建設。社長もユーモアあふれる人柄ですごく面白い人でした。厳しくてつらい仕事と思われがちな建設業ですが、私たちの生活に欠かせない、まちの土台をつくる職業だといえます。
ユーモアあふれる社長がイチオシの珠洲で、一緒に働いてみませんか?

珠洲おしごとライター 林千尋(金沢学院大学)
取材日:2019年9月4日
※能登キャンパス構想推進協議会「奥能登チャレンジインターンシップ」として実施

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