【地区紹介】宝立地区ってどんなところ？

海辺にそびえる「見附島」弘法大師の伝承の数々

珠洲市の最南部、入り口となっている宝立町は、珠洲のシンボル「見附島」があります。夏には「宝立七夕キリコ祭り」が行われ、多くの人で賑わいます。花火を背景に約14ｍもの大キリコが海中を乱舞する姿は圧巻です。地区の海側は内浦特有の穏やかな海となだらかな砂浜の海岸線が続き、山側は輪島市と接するかたちで珠洲市最高峰の宝立山（471m）の麓が広がります。市内10地区の中では最も面積が大きく、約30の集落に分かれています。海沿いの道にそって家が立ち並び、川沿いや山間部にも集落があります。宝立町の中心部は、大型ドラッグストアやコンビニ、ガソリンスタンド、郵便局、小中学校などがまとまって位置しており、生活の便が良いエリアです。空き家バンクの登録件数も多いため、移住者も多く住んでおられます。

公民館や地域の方に宝立地区についてお話を聞きました。

―どのような地区ですか？

「珠洲で最も東京に近い地区」です。
空港まで車で30分、飛行機で羽田まで約1時間で到着します。海産物は美味しいし、山では山菜や松茸も採れますよ。また見附島の近くにはキャンプ場があり、春夏はキャンプ客でにぎわっています。近年はソロキャンパーも増えましたね。海水浴場もありますし、「のとじ荘」では温泉にも入れます。

―宝立町には見附島がありますよね！
珠洲のシンボルであり、多くの観光客が見物に訪れます。
一方で、住民からすると、見附島は“ただ見るもの”だけではありません。
散歩をする人や子ども連れで遊んでいる人。このあいだは、バイク乗りが一人、早朝にコーヒーを淹れて飲んでいる様子を見て、「あぁ、幸せそうだなあ」と感じました。そのように、静寂や癒しを感じる場所として存在しています。

写真：近くに公園があり遊べるスポットにもなっている

―小中学校の子どもたちが地域をPRしていると聞きました。
子どもたちが地域の魅力を発見し、PRしてくれています。例えば、弘法大師にちなみ、宝立修行道と名付けた道の整備や、E-MTB（電動マウンテンバイク）でのツアーを発案しています。

写真：子どもたちが倒木の撤去や清掃を行い、道路を整備して、看板を設置した

写真：宝立地区にある曽の坊の滝

―地域の活動にはどんなものがありますか？
集落ごとに内容は異なりますが、清掃活動などの地域活動があります。他にも地域の行事として、8月は「七夕まつり」や「盆踊り」、9月には「空海伝説お月見会」が見附島で開催され、秋には芸能祭や技芸展（絵画や生け花などの展示会）が開催されます。
また活動団体がいくつかあります。お月見を主催している「宝立町空海伝説活用実行委員会」や「プライム１２８ジュニア」といった団体が地域活動を盛り上げています。

写真：宝立地区で7月に行われる宝立七夕キリコ祭り

―移住者について思うことがあれば教えてください。
移住者が増えているのかどうかあまり分からないです。地域の方は見知らぬ方を見かけたら、とても気になります。声を掛けたいが、シャイでなかなか声を掛けづらい人もいます。移住して来られた方がいれば、地域活動などを通じて、お互いに顔が分かると良いなと思います。勝手なイメージや噂が先行する前に、どんな人かが分かると安心感があります。

―公民館とはどのような場所ですか？
各地区にあり、地区の情報が集まる公共機関としての役割があります。宝立公民館では、移住された方の相談にも乗りますよ。例えば、引っ越してきたばかりで、近所の人に挨拶をしたいが、どうしたら良いか分からないときは地域の人を紹介することもできます。
また、様々な公民館活動に参加いただくことで、地域との交流促進につながれば良いと思います。

おわりに

「珠洲で最も東京に近い地区」という言葉が印象的でした。移住を検討している人には非常にわかりやすい表現ですよね。また、小中学生が実際に道を整備したり、観光スポットを生み出していることに驚きです。こんな素敵な経験はきっと将来役に立つのでしょうね。

さあ、あなたも見附島に癒される日々を送ってみてはいかが？