2026/02/18
「珠洲市おためし滞在拠点デザインコンテスト2025」受賞作品が決定しました
「珠洲市おためし滞在拠点デザインコンテスト2025」について、珠洲市にて審査会を行い、受賞作品が決定しました。受賞作品を発表いたします。
ご応募いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
- 応募者:133名
- 一次審査通過者:41名
- 受賞者:17名
(以下敬称略)
最優秀賞
RC基礎を必要としない、自力で作れる、インフラから独立した、木造のドミノ
名 前:清水 康平、柿木 佑介、廣岡 周平(株式会社PERSIMMONHILLSarchitects)
作品No:241355
【審査員からのコメント】
建築の提案として非常に解像度が高く、建築の躯体から具体的なインテリアまで、何をどのように作り・使うかが具体的に示され、地域のふれあいにつながる。ディテールも明確で、滞在のイメージには、震災後のリアルな珠洲での暮らしが投影されていると感じた。震災でのボランティア活動と、珠洲ならではの暮らしが混在し、震災を経験した珠洲だからこそ提供できるアクティビティや、地域との繋がりが、滞在記と建築の提案の双方に盛り込まれていて、好感をもった。地域で活動する若い担い手とつながる仕組みも、一緒に考えられていると感じる。また、キャンプ、釣り、住まいなど、色々な工夫がされていて、体験するには良い建物、環境であり、RC基礎をつくらず、DIY的に建築するという点にも実現可能性や楽しさが感じられる。
優秀賞(3点)
人と里を醸す
名 前:間 琉維(合同会社plough)、岩穴口 颯音(株式会社オンデザインパートナーズ)、山本 祐子、三浦 樹
作品No:240595
【審査員からのコメント】
珠洲での季節ごとの暮らしのイメージと、移住につながる、もしくは関係人口に至るまでの滞在のグラデーションについて、具体的に示している点が良い。また、愛着人口と定義する「土地に継続的な愛着と関心を持つ人々を育てる」という点については、この層を醸成していく支援が必要だと共感している。
そして応募案の中で、唯一と言っていいのではないかと思うのだが、明確にUターン民(震災後に県外に避難している方や、二次避難先の仮住居にお住まいの方)の存在も、お試し滞在拠点の利用者に含めて検討している点に好感を持った。
元々地縁のある方や、孫ターンで珠洲への移住を検討している人などが、移住候補者としてより強い理由を持っている層をターゲットにできるのではないかと感じる。
以上から、愛着人口を呼び込み、地元の住民との交流や、珠洲の文化に触れるきっかけを作るお試し滞在拠点というコンセプトを応援したいと考えた。一方でそのような計画を念頭に置くのであれば、珠洲の中では比較的ベッドタウン的要素の強い蛸島町ではなく、飯田町など珠洲の中心部が良いのではないかとも感じている。
作品名:すずさんぽ
名 前:後藤 真(後藤真建築設計事務所)、三鼓 篤史
作品No:240745
【審査員からのコメント】
街中に住機能を分節・分散させ、「歩くこと」そのものを暮らしの体験へと変えていく視点はとても魅力的だと感じた。路地や人の気配を活かしながら珠洲の日常に自然と入り込み、人口減少や空き家、災害後の復興といった課題を「街全体をシェアする」という柔らかな発想で再定義している点にも可能性を感じる。公費解体によって生まれた空き地の活用や、多様な“見る・くつろぐ・にぎわう”場を創出できる点も評価できる。一方で、小さなユニットを街に点在させる必然性や、被害を受けていない既存住宅を活かす選択肢については、もう一歩踏み込んだ検討があると、より説得力のある提案になるのではないかと思った。
「暮らし」を体験する宿泊施設
名 前:加賀谷 幸成 (芝浦工業大学建築学部)
作品No:242075

【審査員からのコメント】
珠洲の里山で山菜取りや田植え等の体験を通して住空間の居ごこちも体験出来、多くの人と交流出来る。そしてなによりも、現地体験や建物調査を経た上で既存建物を利用した提案としての可能性が感じられる。
学生賞(2点)
ヨバレヨバル家
名 前:中西 将大(九州大学大学院)
作品No:241235
【審査員からのコメント】
「建てる」よりも先に「関係が動き出す」建築。珠洲という土地に、“滞在→参加→担い手”へと人を変化させる時間軸を、可動性で編み込んだ提案。内浦のキリコ祭や「ヨバレ」に代表される珠洲の風土といとなみを深く読み取り、可動式という手法によって、滞在・参加・定住へと人と地域の関係が段階的に深まっていくプロセスを描いた提案であり、人口減少や復興といった地域課題を前提にしながらも、自由な発想と実現可能性を両立させ、移住や二拠点居住の「はじまり」と地域との「つながり」を具体的に感じさせる点が高く評価できる。
今に、居てしまう、えんなかの滞在拠点
名 前:松浦 瑞歩(金沢工業大学)
作品No:241915
【審査員からのコメント】
珠洲での里山暮らしの日常が建築に落とし込まれていることが伝わってくる。地元の人との団らんをしながら、静かに里山の自然を感じさせる空間を提供できる建築だと思う。能登の民家にある土間と囲炉裏のある空間を、現代の暮らし方にアップデートするような提案で、珠洲の暮らしをゆっくりと穏やかに楽しめそうと感じた。
ユニーク賞(2点)
舟の家『ファンファーレ号』
名 前:野村 晃紀
作品No:240555
【審査員からのコメント】
珠洲らしさと珠洲市の現状を踏まえ、移住者の心を動かすデザインであり、可愛らしさ・楽しさを感じさせる夢あふれた作品。
C2 -C square-
名 前:金子 怜奈(株式会社黒川建築設計事務所)
作品No:241295
【審査員からのコメント】
アウトドアキッチンと円形デッキを核とした屋外空間の設計がとても良い。山菜の仕分けやおすそ分けの冷蔵庫など、 地域住民と場を共有できる具体的な機能が明示されているのがとても良く、地域との関わりを拡げられそう。
おためし滞在記賞(6点)
A TINY HOUSE FOR THE VILLAGE
名 前:岩橋 翼(岩橋翼建築設計事務所)
作品No:240875
【審査員からのコメント】
自分のペースで地域に関われるし、多様な用途にも対応できる心地良い空間で、実現性の高さが感じられる。
外浦の「灯(ともしび)」と「舞台」:スナックから始まる里海暮らしの拠点
名 前:重政 辰也(株式会社重政保険事務所、NPO法人外浦の未来をつくる会)
作品No:240905
【審査員からのコメント】
畑仕事とスナックを繋ぐ一日の行動イメージが具体的。住民の「何やっとるんや?」から広がる交流導線は無理がなく、心温まる提案であると感じた。また「私」を主語にした語りや地域住民との会話のやり取りから、滞在のイメージが生き生きと伝わり、コミュニケーションがとれて滞在が必要になる点がよい。
二間角の森
名 前:池上 壽孝
作品No:241605
【審査員からのコメント】
狭いが独創的である点を評価した。
ボラ待ち、ときどき海苔摘み。
名 前:小川次郎+岩瀬優斗+石木拓海(外浦人)
作品No:241655
【審査員からのコメント】
海に関する様々な体験ができるため、とても滞在してみたくなった。また<ボラ待ち櫓>の構造はとても合理的でローコストでできる建物である。それを観光施設とするのは景観的にも親和性があると思う。
間垣×サウナ ~この場所を訪れた人が珠洲の間垣文化の継承を支える~
名 前:島﨑 真鳳(石川高専・風媒会)
作品No:241735
【審査員からのコメント】
利用者のアクティビティが地域の人々の生活の役に立つものとしても活用できる計画となっており、体験のデザインも含めた提案となっている。地域の人々から竹を切るところから教わり、間垣を作る/サウナを楽しむ拠点に滞在し、食事と睡眠は既存の滞在拠点施設を活用するという思い切りの良さも、現実的なアイデアとして腑に落ちた。
また、最初はサウナを目的に訪れ、リピートで珠洲に来る際には、実際の家屋の間垣を作るボランティアにまでつながるような、さらに踏み込んだアイデアがあると、なお面白いのではないか。
塩庭のある暮らし ーダブルワークのおためし滞在拠点ー
名 前:濱田 叶帆、関川 圭基(W/A)
作品No:242335
【審査員からのコメント】
自身の拠点内での塩づくりを起点にした生活スタイルの提案が具体的で、都市部ビジネスマンの向けにも実現性が高く、運用のイメージが付きやすいと感じた。
審査員長賞(3点)
審査員間で話し合い、審査員賞は審査員長賞とする。今回選出した3作品は、ぜひチームとなって形にして欲しいという思いから選出している。
まず、能登の復興のために、既存の空き家や半壊した建物を再利用することは大変重要な手法である。珠洲市生まれで、現在岐阜県中津川市で古民家をセルフリノベーションして宿泊施設を運営している登録番号240095が、里山の集落に今ある空き家、土地を利用して宿泊施設を作る企画を出している。しかし、この案には具体的な空き家物件などの提案はない。
次に、それらの建物を再利用するだけでなく、元の商売を復活させることは、町の賑わいをとりもどす上でも重要である。特に銭湯はコミュニティを戻す意味でもとても重要な施設である。更に、温浴施設さえ充実すれば、それに併設して宿泊施設をつくることは比較的容易である。登録番号240015では今は使われずに残されている解体業者が持ち込んだプレファブの部屋を綺麗に仕上げ、なおして再利用していくことは、大変現実的な計画と思われる。
また登録番号240885では、「銀座のママ」を呼ぶかどうかは別として、話題作りや、地元の人と市外県外のお客様を集め両者が交流する場を作ることはとても良い提案であると思う。
今回のコンテストをきっかけに、この3者がうまくコラボレー
『里山』集落まるごと体験〜集落の人とみんなで作る、巻き込んで育てていく〜
名 前:大畑 賢悟(工房KOHARU&里山古民家キャンプ宿KOHARU)
作品No:240095
バトンを渡す、まちなかの一週間
名 前:海浜あみだ湯労働者協同組合、海浜あみだ湯の常連さんたち、川坂 利雄、大礒 恵美(海浜あみだ湯労働者協同組合)
作品No:240015

「スナック・ジャンクション~旅路~」 能登半島の最先端珠洲市の海辺に佇む廃業スナックの再生プロジェクト ~銀座の風が珠洲の海に吹く、はじまるつながりのチェックインカウンター~
名 前:豊田 啓道(地域創生コンサルタント)
作品No:240885
以上











